2018年1月23日火曜日

< ごく普通の・・真っ当な「判断」! と実態の報道の欠如 >

「AIIBは「融資、審査能\力立証できていない」 麻生財務相、日本の参加に慎重な立場」と題して、報じている記事をひとつ、・・・

『 麻生太郎財務相は16日の閣議後の記者会見で、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)について、「融資や審査の能\力があるのか立証できていない」と述べ、日本としては参加に慎重な立場であることを改めて示した。
 麻生氏は、「(日米が主導する)アジア開発銀行などは、その国の返済能\力や返済計画を考えてお金を貸す」と強調。そこにAIIBが返済能\力などを度外視して貸し付ければ「最初からまともに貸していた方が割を食う」とも指摘した。
 さらに、AIIBの理事が本部に常駐していないことにも触れ、「基本的にガバナンスはできない」と語った。』(産経 6/16)

 でも、この日本の「報道」は、その発言の背景となる「事実」を伝えようとはしない・・・知らないから伝えようがないのである!!

 米国の党派を問わず、またサマーズの様な学者というより外野政治家たちの、中枢が中国に「商機」を求めて靡いている姿は、近い将来いずれは「必ず」、米国が中国の「国際」機関と手を組むのは確実で、課題はタイミングとその契機をどうするか、だけであることが明白である!!
・・・そのなかで、「また、もう一度、出し抜かれた」形になることを避けるために、親共産中国の自民と政府の「有力者」とその周辺が観測気球と事前の足場ならしをまたぞろ始めたのである!!!


 誰しもが、置いてけぼりを喰らうかもしれないと感じ、またかつてのニクソ\ンと云うよりキッシンジャーの自己中米国と日本抑え込み政策の再現を看て取っているであろう、・・・そのことは、ごく自然のことだと思えば、「致し方ないという現実」の反面、・・・そういう「環境」からの密かなしかし確実な「脱却」の道を、誰しもが求めている、・・・!!
 そういう中にあって、この人は、それらしい「見識」を、何らかの意図の下に、示す発言をしている!!!・・・むろん、共産中国と米に届くように話したのは当然であって、一個人としての話しを披露したのでないにしても!

 個人的には、ほとんど知るところはない、好きも嫌いもない、経営者であったからといって国の経済政策に精通している担保はない(かもしれない)、少しばかり財布を締める方向に傾くきらいがあるのかもしれない、・・・しかし、長期の経済政策を基盤とする外交・軍事政策を打ち出すには財政基盤の「勘定」をしっかりする一面があった方がよいとも云える、・・・対中国、対ロシア、対半島に対する「取り組み」はどうなのかよく知られていない、等々・・・

でも、何が判断の基かを示した上で自身の価値判断を語る姿勢は、政府としても個人としてもとても大事だ!!!
その限りにおいて、いまのところ、けっして悪くない!!


さて、ちなみに他の「報道」は、その関連のone beltに繋がる、「工事請負」を巡る共産中国の我田引水の実態が、・・記事を信頼するならば、まるで「金融資本による帝国主義」以外の何物でもない姿のほんの一部が、「取材」に基づいて伝えられている!
『・・・
 中国国営メディアによると、昨年だけで中国企業は一帯一路の周辺国で1260億ドル(約13兆8600億円)ものプロジェクト契約を締結した。
 地理的にも中国政府の「シルクロード」計画の中央に位置するパキスタンでは、昨年だけで280億ドル以上の契約が、現地企業と合弁を組んだ中国企業との間で結ばれた。パキスタンのアッサン・イクバル計画改革相は、今後数年で200億ドル以上の新規投資が見込まれている、とロイターの取材に対し今週明らかにした。
 パキスタン政府は先月、中国との合同プロジェクトで初となる、出力1300メガワットの石炭火力発電所の完成を記念し、現地紙に全面広告を出した。こうした施設としては記録的早さの22カ月で完成したという。発電所は、中国国有の山東華能\と山東如意化技集団(山東省)が所有する。
 「中国株式会社」の最大の強みは、政府の後押しを受けた中国の銀行が、シルクロード関連のプロジェクト融資を最優先で実行することにあると、両国政府の関係者は見ている。
 そしてこのことは、1億9000万の国民が毎日数時間も停電に見舞われているパキスタンで、停電をなくすために送電線網を整備する今回の様なプロジェクトでは、重大な意味を持つ。
「(中国企業は)中国政府の支援を受けているため、その点で有利だ」と、今年初めまでパキスタンの水利電力省幹部だったモハマド・ユナス・ダーガ氏は指摘する。ダーガ氏は商務省に異動する前、ロイターに対し、中国政府が融資審査を前倒ししており、銀行や保険会社にデュー・ディリジェンスの手続きを急がせていると述べた。・・・』(6/16 ロイター「中国一帯一路、パキスタン契約獲得で見せた「力技」」)
・・・なんと、請負った工事の完成物は、パ政府のものでなく、中国政府企業の所有物なのだ!! 

日本のメディアは、自身では取材できないのであろう、外信を買ってくるだけだが、買ってきたものであってもよい、その実態を「紹介」すらしようとしない!!!・・・酷いものだ!!!