2018年1月23日火曜日

< 溶ける関係 >

以前から、当方は、「同盟の空洞化」と称して、それに備える施策が必須だと述べて来た、・・・突飛だと思われているらしいのだが、・・・遠からず「到来する現実」とは、云うまでもない「いま」認識すべき事である!!

どんな方かは知らない、元外交官が、「 日米同盟は恒久のギフトではなく、ダウングレードありえる 」と題して、エッセーを書いている、・・・

『 最近、ヘンリー・キッシンジャー元米国務長官(稀有(けう)の国際政治学の泰斗として信奉者が多い)がトランプ大統領にブリーフしているとの報道がある。私はキッシンジャー氏の名声を承知しているが、日米関係の文脈で彼を有り難い存在と思ったことはない。何か大事な局面で、日本のために頑張ってくれたという記憶はない。
 あるアメリカの友人はキッシンジャー氏は「大国中心主義」の権化であり、現代の「ビスマルク」のつもりなのだと評する。キッシンジャー氏にとって大国とはかつてのソ\連であり今は中国である
・・・ 「アライ」(同盟国)は、はるかに強いコミットメントを伴う概念である。しかし、アライアンス(同盟)にも前述の通り不変という保証はなく、一方または双方の努力の欠如、魅力の低下によってダウングレードされる危険を常に内包している。
 ダウングレードされた日米同盟と、アドヴァーサリーから逆転して格上げされた米中パートナーシップとの折り合いをつける必要が将来、生じたらどうするのか
・・・
 現実には日米同盟は堅固なので、悲観する必要は毫(ごう)もないとはいえ一応、頭の体操として考えておくべきポイントだろう。
 筆者の経験上の直感にすぎないが、まだ米中の軍事能\力には巨大な差がある。南シナ海におけるアメリカの対中対応が生ぬるいのは原状回復(中国の基地撤去)のためにアメリカから荒業を仕掛けるつもりはないからではないか。
 南シナ海に中国が建設した基地など米軍からすれば何ほどのものでもなく、軍事的にはいつでも破壊できるものなので、痛痒(つうよう)を感じないという感覚が根底にあるのではないか。
 ここは日米の脅威認識がずれ得る点であり、日本側の認識をアメリカにシェアさせることが日米双方のためだろう。
 中国との関係では、2030年以降のことは分からないと責任あるアメリカの関係者が言うわけだし、朝鮮半島情勢も予\測し難い。
 日米同盟は日米に与えられた恒久のギフトではない。それがダウングレードするとき双方ともに影響を被るが、打撃が大きいのは日本でありアメリカでないことだけは確かだろう。同盟にはアップデートの努力が必要不可欠である。』(元駐米大使・加藤良三 6/20)
 

 紳士風に抑え気味なのだろうか、・・・それでも、ある種の「変動」を感じ取っていることは間違いない、・・・、庶民には、以前から明瞭なのだが!!

 しかし、残念なことに、米政権を日本寄りに引き留めておく「術」があるとでも本気思っているのであれば、随分と暢気な書きぶりで、・・・それはまったく「違う」!!!
 米国の政策関係者と何等かチャネルがある「らしい」エライさん達に向かって失礼かもしれんが、素人ながらに断言しておく!

「2030以降のこと」などではない、もっと早い段階・・2020の直後からだと想定すべきだと!!


 かってときの政権と関係が有り、いまマスメディアで発言する機会のある者達が、どれほどのどの程度の認識で居るかの「表\われ」の一つではないか!!?
・・・「頭の体操」上の問題などと何と能\天気な!!!

 日本はますます「危うい」環境(意思決定権者達が、どんなに矮小なことにかまけて、・・それはまるで、年少者の「生徒会のスローガン」と変わらぬ稚拙さだ!!!政策大局を見失っていることか)にあると知るべきである!!!