2017年5月4日木曜日

< “ああいえばこういう“学 >

「経済学」者というものは、まるで「ああいえばこういう学」者だ
ブレーンとはマスメディアが勝手に評しているのか、それとも“参与”をそう呼ぶのか、よく知らないが、ほとんど“三百代言”と言った方がよい程だ。実際この御仁はどうも元は法学出自らしい、・・“だから“などとはイチャモンに過ぎないので無論云わない、そうでなくてその実質が!

地方紙にこんな記事が出ている(1/31付け)、・・・ただし、発言が全部出ているわけでない、切り貼\りされているであろうからには、前提や前後の文脈が省かれている可能\性があるため、取扱い注意だ、・・でも読み手には掲載部分のみから判断する他に術がない。

?(アベノミクスについて)
「・・・前半(とは、どういう区分をいうのか分からぬが)は円安効果が明確で企業収益が改善し、・・ただ、最近は減速しており、どうやら金融だけでは経済政策が一本立ちできなくなってきた」 
?(金融緩和は失敗だったのか?なぜ効かなくなったのか?)
「違う。2015年に入ってから為替相場が円安方向に動かなくなってきた・・・マイナス金利も為替には効かず・・・私(ブレーン)も悲観的になった。」
?(物価上昇率は4年ぶりマイナスで)
「生鮮食品の影響のみを除いた数値で、・・・本来なら原油安などエネルギーの影響も除いた値でないと物価の基調は分からない」「雇用など好調な実体経済の数値が重要で・・・物価にこだわる必要はない」
?(世界一の財政赤字だが、財政の拡大が必要とは?拡大は可能\か)
「景気を押し上げる必要がある時に、政府が借金して財政出動する。将来増税してすぐ回収することはしないと人々に思わせる。そうすれば人々もお金を使い、マイルドなインフレが起きる」「・・・、経済が成長していれば財政赤字が増えることは問題ではない」

最初にお断りしておくが、当方は一庶民で数十\年も前に経済学は初歩の講義を少し聞きかじった程度で、むろんド素人である。
でも、これらはまったく「オカシクて」しようがない。

??は、「為替操作」をしてきたと言っているのと同然だ。
?は、名を伏せれば、まるで、チョット喧しい京大の強靭化の先生のお話しと寸分も違わない、・・・今更なんだ、と言いたくなる程であろう。

経済施策に多少とも関心のある国民のうちの多くの者が知りたいのは、「なぜ」、金融だけでは経済政策が一本立ちできなくなったのか、と同時にそもそも“できる”などと思っていたのか、「なぜ」‘15からは円安方向に動かなかったのか、マイナス金利は為替安効果があると思っていた節だが当てが外れたのは「なぜ」か。

 生鮮食品だけでない原油安も除いたら「物価」はどんな数値になるのか示してみせてくれ、と同時に、それらを除かないと「基調は分からない」ような「数値」ならば抑々がそんなものは初めから「経済学」上否定してみせるべきだろうが「なぜ」しないのか。「こだわる必要がない」ものであれば、「なぜ」そんなものを政府にせよ中央銀行にせよ一つの「目標」とするのか。「マイルドなインフレが起きる」ことの主張とどんな整合があるのか。

「雇用など好調な実体経済の数値」が出ていてそれが重要ならば、別段「借金」してまで「財政の拡大」をする必要がないのではないか、どんな根拠によるのか、と同時に、そもそも「財政の拡大」とはどんな施策を想定しているのか。

一片の「整合性」も「論理性」もみて取ることなどできない、具体の施策はまったく抜け落ちている、・・・質問者はなぜもっと「学」的に突っ込んだ質問をぶつけないのか、といぶかしい程だ。

 どんなに米国の有名学校の教官であろうが何だろうが、これが一国の“総理”のブレーンとは、心底「寒い」!!酷いものだ!!
・・・自身にとっては気に喰わない質問をされて、ああいえばこういう類の言い訳をしているだけである。


外因もあることだ、外交・軍事要因もある、一筋縄ではいかない、だからこそ、却って「景気対策」などという長期の構\想を欠いた、逆立ちした施策などではない、20年強靭化構\想の核としての経済政策が必要なのだ。・・・これこそが、国民、庶民が求めているものだ、政権にも政治家、専門家識者に対しても。