2018年11月14日水曜日

< 「ツケのトバシ」 >

< 「ツケのトバシ」 >
結構\多くの人が抱いている「感じ」を言い当てているのかもしれない、・・・

「貧困層の輸入」と題して、こう述べる人がいる、・・・
『・・・今のアベノミクスは、金融緩和、緊縮財政、そして、外国人労働者の受入れ緩和と来れば、もはやネオリベそのものである。日本をアメリカのようにしたいという思想では、保守主義とは言えまい。戦後の保守における経済政策、すなわち、石橋湛山から池田勇人に至る流れは、積極財政と国内人材の組み合わせであり、人手不足を通じた賃金上昇によって、平等化を実現するものであった。そうして「総中流」の日本らしさは作られた。
 「外国人も日本人並みに」というのは甘い罠であり、「貧困層」の日本人並みという言葉が略されている。少なくとも、永住資格を与える外国人については、「中間層」並みにしないと、貧困層を膨らませる。しかも、人種などでセパレートされた形でだ。日本も福祉国家である以上、貧困層への再分配があり、外国人にはハンデに合わせ、日本人以上に手厚くせざるを得まい。そんな社会保障の負担を、この国は抵抗なく引き受けられるのであろうか。
 移民の問題は、欧米で深刻な事態になっているのに、今さらマネをしようというのだから、人は目先の利益にいかに弱いかを示している。今の人手不足の原因の一つは、雇用の非正規化を進め、若者の結婚を難しくし、少子化を招いたことがある。そのツケを別のツケに変え、再びトバシをやろうというわけだ。・・・』
(2018年11月「アベノミクス・移民とは貧困層の輸入」部分;(経済を良くするって、どうすれば)氏)

ツケの飛ばし、とは言い得て妙ではないか、・・・どんな方かはまったく分からない、知らない、「主義」の左右はじめ、・・・社会保障関連の政策の立案にとても強い関心と意欲が有ることだけは分かる、素人にはその方面の専門性が感じられる、という以外には、・・・学者、役人を含む「識者」の覆面かもしれない、なにも分からないが、それはここでは関心事でない。

この(経済を良くするって、どうすれば)氏は、もう一昔前といってよい2010年に既にこんなことを述べている、・・・
『・・・経営者には、任期という時間の制約があり、設備投資で失敗と成功を繰り返すわけにはいかない。経済学上の期待値は、繰り返しの効かない状況では、意味をなさないのである。大損を避けるため、小さい機会利益を捨てるのは生き残りの知恵なのだ。一般の人でも、損害をカバーするのに保険料を払い、保険会社を儲けさせるという、期待値からすると不合理な行動をしているではないか。
 したがって、経済運営においては、需要の安定が極めて重要になる。設備投資のリスクを癒すには、目の前に需要を示すことをおいて他にないからである。このことは、いかに低金利にし、法人税を下げても、財政再建で需要を抜いて先行きに不安を与えていては、設備投資も、成長もあり得ないことを意味する。
・・・
 世間では、法人減税と消費増税が喧しいが、これは余程うまくやらないと、経済に打撃を与えかねない。実は、この戦略は、日本が一度試している。1997年から99年かけてであり、消費税を上げて需要を削減し、法人税を引き下げて投資を促したが、結果は、惨憺たるものだった。このことを、皆は忘れているのだろう。
・・・
 経済運営で最も重要なことは、需要を安定させることである。政府自らが不安定要因になっていては話にならない。需要の安定を見て企業が設備投資を始め、それが所得増から消費増へと結びつき、更なる設備投資を呼び起こす、こうした自律的循環に移行するまで我慢が必要だ。財政が退いて良いのは、それからである。・・・』(2010年11月;「公的債務累積下の成長戦略」部分;同氏)

専門的な部分は素人には大概むつかしい、・・・が、いくつかの部分では、意見の異同は別にして、「普通」の者にも「いまも、なお」と訴えるところがあると感じさせるほどに考えさせる素因があるであろう、と、・・・肝心のどのような需要喚起なのか、は分からねど!!

マスメディア上のシタリ顔のおれは全部お見通しだ、の「識者」の話しでなければよいが、と願うところではあるが、・・・ほかにもきっとたくさん、名の知れない、人知れず、でもたぶん真剣に考えている人達が、世間には居るのだろう!!!・・・