2017年5月4日木曜日

< 無形の力 >

 たぶん、だが、むこう数年の内に「世界」からの「米国の後退」が単なる「懸念」ではなくなり、その将来の「衰退」が決定的だと目に見える形の結果が次から次と露わになっていく、その起点となる時点が到来することになるだろう。
 「世界」でのこれまでの、「無為」の別名に過ぎないオバマの「戦略的忍耐」なる「迷妄」が、その結果を実現するのは、実はこれからなのだ。
 これまでの十\年弱の間に「失ったもの」と「いま失いつつあるもの」と「これから失うもの」を取り戻そうとすると、それだけで、本来なら「できること」「しなければならない事」を削らないといけなくなってしまっている状況にまで陥っているからである。
メディアで観かけるT氏「期待」または中には「礼賛」の識者達に限らない、誰もこの点にまったく気づいていない。
 そのなかでたぶん「仕方なく」であろう、新しい米国のトップとその周辺者は、物理的なtangibleな有形の物理的な「力」しか頼りにしない考えに凝り固まっている者達の「ように」観える。
 事業者特有の目に見えるもの、手に触れることができるもの、しか拠り所にしようとしない。

しかし、それらは実際には「使えない」ものだ。ロシアに対し、また中国に対しても。


 共産中国に負けるだろう、・・彼らに同調し配慮しなければ「やっていけない」国になって行くだろう。

 ソ\連からロシアに変っても、米国とそのロシアが「世界」で消耗してきた歴史的時間と、現在も基本的に変わらないその構\図は、中国に漁夫の利を得ることを許し、共産中国はそれをよく認識し、むしろその状況が続くことを願っている程だと、受け留めるべきを、まったく理解していない。

 将来への投資は、カネと有形のものならば「民間」でできる、しかし、不確定で不特定な無形なものへの投資の「支援」を惜しむようになっては、その国は先細りするに相違ない。

 さて、日本はどうする? 何ができるか?