2017年5月4日木曜日

< 空想に基づく架空の評論 >

 屋山という、右翼保守の一人とみられる政治評論家が地方紙にこう書いている。
『 ・・・(米国)NSC内では北朝鮮攻撃の戦略が練られているが、軍事的な全滅作戦では、撃ち洩らす危険が大だ。損害の規模が大きすぎる危惧がある。そこで考えられているのが金正恩氏の殺害計画だと言われている。・・・中国が恐れているのは、それによって大暴\動が起こり、北朝鮮が崩壊することだという。そのような事態になれば、何百万人もの難民が発生することを日本も覚悟するしかない。・・・
仮に米中間で北朝鮮問題で密約ができたとしたら、それは斬首作戦なら黙認する。米国相手に“第2次朝鮮戦争”への介入はしない、ということではないか。
 トランプ氏は中国に厳しい貿易赤字の是正策を要求した。米中で100日計画を策定するというのだが、極めて困難な作業になるだろう。米中会談は何も生まなかった。 』(静岡 4/12)

 ときどきの権力者に身を寄せて来た記者で、国鉄民営、郵政民営の支柱の「識者」のひとりだったらしい、その功の面と罪の面とそれぞれにあっただろう、それはここではどうでもよい。

 この文面は、いくつものことを教えてくれる。
? 米国政府による「殺害計画」?・・・「言われている」とは、誰がどこで何を材料にどんなふうに云っているのか?
? その件での共産中国との「密約」?
? 「100日計画」の策定が中国にとって「困難」?
? 北から「何百万人の難民」?日本が「覚悟」とはなんだ、まるでその何百万人が日本にやって来るとでも?
・・・・などなど、・・・この種の単なる煽情家紛いの者による、この種の煽情的な「評論」に、何かその情報ソ\ースが背後にあるのか?自身の希望による「雰囲気」だけで何もないのではないか?何らかの確からしい根拠はあるのか?それを示すことができるのか?
 こう問うていくと、・・ウソ\虚仮!!?

経済関連の「100日計画」とは何をどこまで狙ったものか、まったく報道されず、知ったかぶりの話ししか聞こえてこないが、・・・その計画なるものは、その「策定の過程自体」が「中国と米国の合作」の可能\性さえ有る筈であろうに、・・・仮に中国単独であっても向う数年に亘る「計画」であって、100日以内に「実施完了」させる計画ではなかろうに、・・・むしろ、強かなのは共産中国であって、彼らの「核心」には立ち入らせないで、経済による米国取り込み計画でさえあり得る可能\性を孕んだものであろうに、・・・。むしろ、こういう疑問点をこそ掘り下げて論ずるのが「評論」であろうに!!
こんな風にひとつ取り上げてみても、まったく信頼させる根拠や論拠が見いだせる代物ではない。

迷妄の「右翼保守」の典型的なそれ自身が「こうあってほしい評論」でしかない、・・・しかし、こういう者が「保守右翼」の一角の中枢に巣食っているのだ。「似非インテリの煽動する大衆」でしかない、こういう者をこそ「ポピュリスト」というのである。